ちいさな暮らし

ミニマリストを目指すブログ

開かずの間を開けてみた・3

 2年くらいかけてやっと片付けたマンションを売る!とか言われたのが前回のお話でしたよね。「はあ?」って感じでしたよ。いいじゃんここで。ローンだってあとちょっとで終わるじゃん。それよりもなによりも、わたしの今までの苦労は???

 夫には住みたい場所があったようです。寺の近くに住みたかったんだそうです。子育てには一戸建てが必要なんだそうです。わたしの性格ではこのマンションで子育てするのは無理と判断したそうです(確かにマンションの周りで円陣を組んでるママさんの輪に加わるなんていうことはわたしにはハードルが高かった気がします。引きこもりだし非社交的だし。めんどくせえし)。

 それで本当に売れるのかなあなんて思っていたところ、いちばん最初に見に来てくださったご夫婦の奥様の方が「まあきれいにしてるのねえ」とか言ってボロマンションなのに褒めて下さり、すぐに契約書にハンコをついてくれたました。夫は「今のインテリアなら売れると思ったんだよ。売れなかったら売り値って下げてかなきゃいけないでしょ。ともちゃんには商売の才能があるよ」とかわたしの今までのインテリアのコーディネートを「商売」の一言で終わらせるという、なんじゃそりゃっていう未だに納得できないものがあるのですが、法律的にも結婚前に夫が取得した財産は夫の所有物であり勝手に処分してもいいことになっているのでとやかく言えません。

 寺の近くに建売を探していたのですがなかなか見つからず、長男を産んで里帰りしていたわたしに電話がかかってきました。「賃貸物件の契約をしに近所の不動産屋さんに行ったら寺のすぐそばに土地が出てるから契約するね」って。「はあ?家を建てるお金ないっしょ」とさすがに止めたんですがね、「この土地まだ出たばっかりで明日には広告を出しちゃうんだって。だから仮押さえしちゃうね」とかって譲らず、結局、その土地を買うことに。こうして書いてるとうちの夫ってなんだか勝手だなあ。愛がなければ許容できねえレベルじゃないですかね?

 家を建てるお金がないから、トレーラーハウスでも買ってアメリカの貧乏の人みたいに暮らすのはどうか?あるいはセルフビルドとか?と妄想してたんですがね、実家の父が祖父のやってる工務店で建ててもらいなさいって言って注文住宅を建てることになりました。見積もりを出してもらったら927万円。ほんとうにちっちゃい家です。いろいろ追加でうるさいこと言って「金額を追加してください」って言ったのに、お値段はそのまま。工務店は赤字になったそうです。今は亡きおじいちゃんありがとう、ごめんなさい。すごく感謝しています。

 なのに!数年前、夫がその家に「職場の部署がのっとられて違う部屋に引っ越せって言われて荷物を置く場所がないんだよ!徹夜で撤収したんだよ」とか言って例によって重要なものとゴミが混ざったダンボールを自分の部屋いっぱいに持ち帰ってきやがったんです。そして開かずの間が一夜にして出来上がったわけです。あったま痛いですね。

 片付けてよって言っても本当に時間がないんです。わたしも夫も慣れない子育てでいっぱいいっぱいで普通にリビングとか掃除するのもままならないくらいだったんです。夫は家事に育児にものすこい協力的で休日は食事を3食作ったり、習い事に連れて行ったりしてくれていたんです。だから本当に夫を責められないし、逆に感謝しています。でもねえ、上の子が中学生になり息子2人の部屋を分ける必要が出来たんです。下の息子の寝相が悪くて身の危険を感じるっていうので下の子が上の子に部屋を追い出されてしまい(寝てる間に顔をキックされるので本当に危ない)、夫婦の寝室でちっちゃいスペースで寝ているので本当にかわいそうで開かずの間を片付けて下の子に部屋を作ってあげたかったのです。

 それでとうとう開かずの間を開けました。夫の片付け能力にはもはや期待していません。自分じゃ片付けないくせに人に片付けられるのも嫌いでそれで今までさんざんもめてきたので夫が居ない間じゃないと無理と判断。策をめぐらし、先日、夫が息子らを連れてお台場の科学技術館に遠出しているのをいいことに部屋に突入し、とりあえずどう見てもゴミですっていうものだけキッチンに積み上げました。電話で事後報告して、「下の子が本当にかわいそうでもう耐えられないの!」とか夫が子供に弱いのを盾に片づけを承諾させました。それで今すごく途方に暮れています。どう見てもゴミなんですが分別しないと捨てられないからです…。

 この話はこれで終わりです。続かないです。続くのはわたしの果てしない量のゴミの分別と掃除です。泣きたいです。いや泣いてたって誰も助けてくれないから泣かないですけど。いやはや。どーすっかなあ、これ。