ちいさな暮らし

ミニマリストを目指すブログ

「かくあるべし」論にもの申す

|お母さんがやるべきでしょ

 ウチには息子が2人いますが、やっぱり娘も欲しかったなあと思う時があります。そのたびに思うわけです。いやいやでも待てよ、夫に似たかわいい性格(注:妻補正)ならいいけどわたしに似たかわいくない性格だったら?わたしに似た性格だったら、長じて後、母親に批判的なことを言ったり反抗的になったり母子関係をこじらせてメンヘルになったりするんじゃ…とかいろいろ考えてやっぱ息子だけでいいや、うちの息子ら夫に似て素直でかわいいし(母親補正)、とか思っていたわけです。ところが!上の息子が小学校6年生になった去年くらいから言うわけです。それで上の子が言うと下の子が「うんうんそうだよね」みたいにうなずくんです。すごくすごくたまに、っていうか2回くらい言われたかもしれません。

「ごはんってお母さんが作るべきでしょ」

とか。ご飯つくってよ、って言われるならわかるけど「べき」とか言われるとさあ。

|幻想のふつうのお母さん

 ごはんってさ、休日の話だったんですよ。夫もわたしも家にいるわけです。これが平日だったら、平日の朝ごはんは夫、夜ごはんがわたしって役割分担してました。夫は夜は遅いし。そもそもごはんなんてどっちが作ったっていいじゃないかと思うんですけどねえ。だけど赤ちゃんの時からあんなにお父さんがいろいろ家のことやってたの見てて、そういう家で育って、どこでそんな「お母さんはかくあるべし」みたいな思考を育てたのか?さっぱりわかりません。遺伝子にすりこみでもされてんのか?そんな「理想のお母さん」とか「ふつうのお母さん」なんてさ、どこにいるのさ?少なくともわたしはそんなもの目指してもいないよ?わたしはわたしだよ。そんなもの押し付けられても困るよ。

|おかあさんてめんどくさい

 じゃあ君たちはさあ、お母さんが「資本主義の勝者になるべく、子供の時から好きなことは我慢して勉強ばかりしていい大学に入っていい会社に就職しなさい。それが日本型のかくあるべし男社会のシステムだから!」とか言って押し付けたら従うのかね?

「自分ではないものを目指せ」とか言われて平気なのかね?本当に?

とか言ってやろうかと思ったけどこらえました。

「お母さんてほんとにめんどくさい!そんなことまで言ってないじゃん!」

てまた言われちゃうからな(言われがち)。

夫に話したら「ただたんにお母さんに何かしてもらいたかっただけでしょ。甘えたかっただけでしょ。わかってやれ」って言われておしまいでしたけど。

わたしは夫から「妻としてこうしてほしい」とか「母としてこうしてほしい」とか「こうすべし」とか押し付けられたことはまったくありません。「とにかく機嫌よく楽しそうならそれがいちばん」って感じで接してもらってきました。

伴侶は自分で選べるけどこどもの性質までは選べないのか。まさか息子にそんなこと言われる日が来るとはねえ。それとも息子も成長過程でこれは今だけのことなのか。わからないけど、そんな「理想のお母さん」じゃなくて「めんどくさいおかあさん」でいいよ、もう。わたしは。